http://mainichi.jp/photo/news/20080115k0000e040074000c.html
以下引用
事務所を構えず携帯電話だけを使って高金利で違法な貸金業を営むヤミ金融「090金融」の被害が急増している。弁護士や被害者の会で作る全国ヤミ金融対策会議による告発件数は5年間で8倍以上に増えた。警視庁など捜査当局は090金融の取り締まりを強化、出資法改正による厳罰化も進んでいるが、業者が摘発逃れの手法を次々と生み出す「いたちごっこ」が続いている。【曽田拓】
対策会議は02年から、ヤミ金業者の全国一斉告発をしている。02年に業者の電話番号が特定できた告発は2318件。このうち携帯電話が連絡先となっている業者は4%弱の90件にとどまった。
その後、03年をピークに固定電話を使う業者の減少傾向が続くなか、携帯業者の告発は増加傾向。05年から2年連続で300件を超え、07年は742件と全体の60%近くを占めるまでになった。
顧客とも会わずに融資する090金融は、他の違法業者に比べて摘発が難しい。最近はレンタルの携帯電話を使ったり、利息の振り込み用に返済の滞った顧客から買い取った口座を利用するなど、違法融資が発覚しないよう工作をするケースが多いという。
警視庁生活経済課が07年摘発した事件でも、巧妙な摘発逃れの手法が浮かび上がった。9月に逮捕されたグループは、東京都内のカラオケボックスを転々としながら営業を継続。11月末に摘発された2グループは、最もリスクの高い現金の引き出しをアルバイトに担当させていた。
都貸金業対策課によると、全国の貸金業の登録業者数は02年度末の2万6281業者から昨年度末の1万1832業者に減っている。対策会議事務局長の木村裕二弁護士は「違法業者全体は減少しているが、携帯と口座だけで始められ、摘発も逃れやすい090金融を始める業者は増えている。ヤミ金融が使う他人名義の口座や携帯電話を迅速に凍結できる被害防止策が望まれる」と話している。
2008-01-17
090金融