2007-12-31

派遣労働者が過去最高に~321万人~

 厚生労働省が28日に発表した労働者派遣事業報告によりますと、2006年度派遣労働者数は前年度と比べて26.1%増の321万人に達したということです。

 派遣社員の人の平均賃金は1日(8時間)あたり1万571円で、前年度と比べて0.5%増と、こちらも増加したということです。
 
 前年度と比べて派遣労働者数が劇的に増加していることについて。

 これは、調査基準の変更などが影響しての数字なのか、実質的に増加したのか、疑いたくなるような増え方ですね。

 2006年度の数字なので、2007年度の数字が別の傾向を示すかもしれませんが、最近これだけ派遣労働に対するマイナスイメージ(働く人にとっての不利益 金銭的な問題、技術取得が困難な問題、社会にとっての不利益 安定した収入を得られない人の増加による社会保障に対する負担の増加)が強くなっているはずなのに、事実は派遣で働いている人が増え続けているとは正直驚きました。

 三井住友銀行のように派遣社員の正社員化を決定した会社もありますが、このようなことはまだほんの一部での動きということでしょうか。

 派遣社員の方の平均収入は1ヶ月働いて支給額で23万円、手取りで20万円というところでしょうか。

 20代の一人暮らしであれば、なんとか生活していける金額ですが、結婚して子供を産むことを考えると賞与がない分厳しいでしょうね。

 やはり、正社員と同程度の仕事をしていながら、同程度の受益を受けられない「派遣」という働き方は、限定的に活用するべきものだと思います。企業も、それから働く方も。

 働く方が「派遣を選ばざるをえない」状況を、政府が立法措置も含めた対策に早期に乗り出すことを期待します。
                                  司法書士 馬ちゃん

2007-12-29

今年1年を振り返って

 今年1年の業務を振り返って、債務整理の分野では、破産や再生の割合が減少し、任意整理での解決が可能な案件が多くなったように思います。

 この事実をどうのように解釈すればいいのか。

 おそらく、収入が増えた方もあり、消費者保護の流れで利息が下がったこともあり、はたまた、パチンコのギャンブル性の低下で支出が減ったこともあり、という感じではないかと思います。

 ただ、原油高の影響で物価が上がりっぱなしになっており、浪費をしていらっしゃらない方が生活に困られる状況も多くなることも想定されます。

 来年はアメリカ大統領も変わります。地球温暖化問題も含めて、未来への道筋が示される1年になってくれればと思います。

                                       司法書士 馬ちゃん

2007-12-26

消費者金融事業縮小の弊害

 最近ご相談された方がおっしゃっていたことがあります。

 この方は東海地方で展開していた消費者金融で借り入れをされ、がんばって返済されていました。

 ところが、最近の消費者金融業界への逆風のためにこの会社が無人契約機を含めた支店を次々を廃止したのです。

 その結果、この方のお住まいから半径20km以内に返済できる窓口が無くなってしまいました。この件についての会社からの説明は何もなかったようです。

 納得がいかず、会社に問い合わせたところ、「口座に振り込んでください」とのこと。

 返済しないと延滞状態になってしまう恐怖から、振込み手数料自己負担で最寄の銀行から会社の口座に入金をしていましたが、一回の入金で300円程度の手数料がかかるため、業者の対応に大変ご立腹されていました。

 なかには支店の閉鎖により返済の方法がわからなくなり、困っていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。

 このような状況で返済が遅れた場合に、延滞扱いとなり遅延損害金を請求されるとしたら、確かに承服できる話ではないように思います。

                              司法書士 馬ちゃん
 

2007-12-25

サンタからのプレゼント!?

過去にクレディアとお取引のあった方は至急お電話を!

あなたの払いすぎた利息が戻ってくるかもしれません。

当事務所では全力でサポート致します。


http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20071222-OYT8T00153.htm
                            K

2007-12-21

生活保護引き下げ先送り

 良かったです。

 生活保護費の引き下げが先送りになりました。

 厚生労働省は「制度設計を考える時間がなかった」ことを先送りの理由としていますが、世論の反発や与党内にも反対論があったことがこの結果につながったのでしょう。

 今年の冬は去年や一昨年よりも寒いような気がします。

 生活保護受給者が寒い冬を燃料費節約のために暖房なしで我慢するなんてことは、まさしく憲法25条の「健康で文化的な生活」から外れるもので、あってはならないと思いますが、いかがでしょうか?

                               司法書士 馬ちゃん

 

 

 

2007-12-18

詐欺にご注意を!!

今日は甘い夢を見て騙された方からのご相談が相次ぎました。

内容は、「パチンコやパチスロの○○の機種の攻略法教えます 」だとか、
「競馬の勝ち馬情報教えます」だとかと言う類のものです。

この情報を元にしてギャンブルをしても、当然当たるはずも無く、このような業者に共通するのが、「全然ダメだった」と業者に文句を言うと、更にお金を出せば良い情報を教えると言い、
追加金を徴収することです。
中には、審査の甘いサラ金を紹介する業者も存在するようです。

振り込め詐欺みたいなもんですよね(汗)

最終的に、文句を言っても理由を付けて対応しなくなり、こちらが諦めるまで逃げ通す…
気が付くとこちらに残るのは借金のみ…

誰でもパチンコで勝ちたい、楽してお金を手に入れたという願望はあるでしょう。
しかし確実に勝てるギャンブルなんてない!

そんな事が通ればパチンコ屋やJRAは倒産ですよ。

ギャンブルは胴元が勝つに決まっているんです。

くれぐれも、甘い汁にはお気を付けください。


                                          K

2007-12-17

武富士がグレーゾーン金利撤廃~来年1月25日から~

 本日、武富士が来年1月25日から新規顧客への貸出利率を従来の27.375%から18%に引き下げることを発表しました。
 
 これで大手4社(アコム・プロミス・アイフル・武富士)が揃って来年以後、グレーゾーン金利を撤廃することになります。

 ただ、今回の武富士の利下げは新規の貸出に限定したものであり、現時点で借り入れをしている方の利率は25%以上の利率が維持されるケースもあるでしょう。 もちろん改正貸金業法施行までの間までですが。

                             司法書士 馬ちゃん

2007-12-15

多重債務無料相談会のお知らせ

 急な話ですが、明日(12月16日)、愛知県下の4会場で多重債務無料相談会が催されます。
 私も微力ながら、相談員として参加させていただきます。
 もちろん相談料は無料ですので、多重債務でお困りの方はお気軽にお越しください。

 概要

 平成19年12月16日(日)
 午前10時~午後3時まで

 (会場)
 名古屋   自治センター     (TEL 052-962-5100)
 一 宮   ルボ・テンサンビル  (TEL 0586-71-5900)
 岡 崎   西三河総合庁舎    (TEL 0564-27-0800)
 豊 橋   東三河総合庁舎    (TEL 0532-52-7337)


                        司法書士 馬ちゃん

2007-12-14

クレディアへの債権届提出について

 平成19年9月21日開始の株式会社クレディアの民事再生手続きが現在進行中ですが、不当利得返還請求権(過払い金返還請求権)を有する一般の方がクレディアに対して返還を要求するには、民事再生手続きにおいて、東京地方裁判所に債権届出書を提出しなければなりません。

 債権届出書の提出期間は平成19年11月26日と定められており、現時点で期間は満了しています。

 しかし、今現在、クレディアに対して返還請求することを考えていらっしゃる方々、ご心配いりません。

 民事再生法95条によって、債権者の責任のない事由によって債権届出ができなかった場合には、その事由が消滅したときから1ヶ月以内であれば、届出をすることができます。

 一般の方々は、クレデイアに対して過払い金返還請求権を有しているという認識がない場合が多いと思いますが、この原因はクレディアの利息制限法超過の利率設定にあるため、民事再生法95条の適用があり、過払い金返還請求権を有していると認識した時点(具体的にはクレディアから取引履歴書の開示があった時点)から1ヶ月以内であれば届出ができることになります。

 ただ、民事再生手続きが終了してからではアウトですので、もし検討されている方は、急がれた方がよろしいかもしれません。

                                 司法書士 馬ちゃん

やみ金でまた被害者

また闇金の督促の被害者が出てしまいました。闇金は法律上では事実上の脅威(生活を実際におびやかす)でかつ、相手の特定が難しいところが、ほんと怖いです。たとえば、私がお金を闇金から借りているとします。その借りる際に、わたくしの親の電話番号、住所、勤務先等の情報を相手に教えたとします。そうすると、闇金は私の返済が滞ると、まず親に電話します。親が払わないと親の勤務先に電話します。何度も何度もです。電話回線が2-3回線の事務所ならお客様からの電話がつながらないくらいにかけてきます。それでも支払わないと、親の住所の近所の方の電話番号を調べそこに電話します。そんなことをされたら親は耐えられません。近所への申し訳なさ等からです。お金がなんとか集まる人は支払って解決します。金利がいわゆる「といち」(10日間で1割)以上の金利をとります。ちょっと支払わなければ元本5-10万円のものが莫大な金額になってしまうのです。本当に怖いです。
相手が特定できないことや、事件が多いことからなかなか警察も有効な手立てがうてないのが実情です。今回のケースでも被害者の方は警察に相談されて、警察からその闇金に電話で督促をやめるような指導はいっていたようですが、無駄だったようです。一罰100戒です。闇金は割にあわないと思わせねば今回のような被害がまた出てしまいます。法的、行政的な整備をなんとかしたいです。

Yomiuriドットコム
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071213i303.htm


2007-12-12

振り込め詐欺対策法案成立

直接債務整理とは関係ありませんが、振り込め詐欺対策法案が成立しました。
金融機関が、振り込め詐欺に利用されていると思われる口座を発見(警察等の連絡で)した場合は直ちに、当該口座を凍結し、その旨をインターネットで公告し、心当たりのある被害者は配当を求めることができるというものです。
振り込め詐欺により支払ったことにより、家計が苦しくなったことがきっかけとなり、消費者金融から借入することになり、多重債務に陥ることもあるので、このような対策がなされることにより、振り込め詐欺自体がなくなればいいですね。


朝日ドッとコムの記事
http://www.asahi.com/life/update/1211/TKY200712110351.html

2007-12-10

どっちに転ぶのか・・・?!

サブプライム住宅ローン問題は、アメリカ国内だけでなく、世界経済全体に影響を及ぼしているようですね。
最近、ブッシュ大統領が、救済策をだしていましたが世界経済における影響を考えるとこれはいいことなのでしょうか?
ただ単に、アメリカ国民の救済策でしかないなら、自分の人気を維持するためにしか思えないんですけど…

                                                       K

2007-12-08

生命保険金不払い964億円(131万件)~最終調査結果~

 7日、一連の生命保険金の不払いに関する最終調査結果が各社から出そろいました。

 生命保険会社38社で131万件、総額964億円の不払いとなりました。

 不払いの原因は、主契約に付加された特約について保険金の支払い基準を満たしているのに、加入者からの保険金支払いの請求がないことなどを理由に保険金を支払っていなかったことにあるということです。要するに保険内容が複雑過ぎて、加入者はもとより販売している保険会社側もその管理が完全になされていなかったということでしょう。

 964億円ということは日本の人口を単純に1億人と仮定した場合、1人につき964円の不払いとなります。

 市民から、「保険料」として多額のお金を集めておきながら、いざ保険金を払う場面になったら自分たちの不手際であるはずの制度上の問題を理由にして市民に還元をしないという今回の問題は、保険内容が加入する人たちのためを考えて作られているのか(売る側の論理で作られていないか)という点も含めて、保険会社各社の加入者への姿勢が問われているように思います。

                               司法書士 馬ちゃん

2007-12-07

三井住友銀行が派遣社員を正社員に~2000人~

 三井住友銀行が6日、派遣社員2000人を正社員として雇用すると発表しました。
 
 これは、一般職の廃止など会社内の改革に基づくものですが、不良債権の処理に目途がつき、抑えていた人件費を抑制するよりも人件費を増やしてでも良い人材の確保を図った方が、長期的な視点に立てば会社の利益に資すると判断したのでしょう。
 
 一から育てる必要がある新卒よりも、現場で実証済みの派遣社員のスキルの方に価値があると判断したのでしょうか?

 一概に「派遣社員」として扱うことはできないかもしれませんが、派遣社員の方々にとっては、希望の持てるニュースなような気がします。


                               司法書士 馬ちゃん

クオークローンの商号がタンポートに~商号変更~

 株式会社クオークローンの会社名(商号)が12月1日から株式会社タンポートに変更になりました。
無担保事業ローンの縮小に伴う変更とのことです。
 過去に債務整理をされた方でクオークローンに弁済をされている方は振込みをする時にいつもと違う会社名がATMの画面に表示されて少し戸惑うかもしれませんね。

http://tamport.co.jp/ 
                               司法書士 馬ちゃん 

                            

2007-12-05

多重債務者が大幅に減少~金融庁発表~

 金融庁が4日、10月末での消費者金融からの借り入れにより多重債務(5社以上から借り入れ)に陥っている人が139万人(2月末時点から40万人減少)だったと発表しました。

 貸金業法の改正に伴い、大手消費者金融を中心に利率を下げる動きが顕著になってきたことが要因のひとつに考えられます。

 ただ、今回の数字にはクレジット会社からの借り入れが含まれていないこともあり、多重債務者は減少傾向にあるものの、この流れが強まるのか、弱まるのかは景気の動向などからも影響を受けることもあり、不透明な部分もあります。

   http://www.fsa.go.jp/

                              司法書士 馬ちゃん

全国一斉多重債務者相談ウィーク

12月10日から12月16日に政府の多重債務者対策本部、日弁連、日本司法書士会連合会主催にて全国にて相談を行う予定です。詳細は下記をご覧ください。

弊事務所は、いつでも初回相談無料ですので、お気軽にご相談ください。


http://www.fsa.go.jp/policy/kashikin/week.html

2007-12-03

生活保護基準見直しへ

 どうやら生活保護費の引き下げが行われるようです。

 その根拠となったのが「最低所得世帯の消費実態と生活保護世帯の生活費を比べたところ前者の方が後者より少なかった」というものです。要するに、「生活保護をもらった方が収入が多くなるということは勤労意欲を減退させる」との論理でしょうが、僕はこの考えには賛成しかねます。
 
 そもそも生活保護を受けることができる基準を満たしている人々のうち生活保護費を受給しているのは、20%前後と言われています。

 本来であれば、生活保護費受給の基準額と実収入の差額を国が援助するなど、日本の全世帯が最低でも生活保護費受給基準の収入が確保されるように施策すべきで、その制度が整っていないがために逆転現象が起きているにもかかわらず、それを根拠に生活保護費を削減しようとするのは、いかがなもんでしょうか?

 石油価格の高騰を背景に物価が上昇している昨今、生活保護を受給されている方々は、さらに厳しい生活状況に追いまれることが予想され、心配です。

                             司法書士 馬ちゃん

2007-12-01

三菱UFJニコスが過払い利息の返還漏れを発表

 クレジットカード業界NO1の三菱UFJニコスが11月30日、カードローンの過払い利息の返還漏れの可能性があると発表しました。

 今まで廃棄したと主張していた過去の取引履歴の一部が存在することが判明したためです。
 
 当事務所でも三菱UFJニコスに関する多数の案件を扱ってきましたが、過払い金が発生した場合の三菱UFJニコス交渉での決まり文句は「1995年7月以前の取引に関するデータは廃棄してしまって存在しない。」でした。

 もちろん当事務所では、取引履歴の完全な開示がない場合でも依頼者に不利益が及ばないよう、推定される過払い金額の返還を強く三菱UFJニコスに対して主張し、ほぼこちらの主張通りの返金をさせていましたが、手続上支障があることは事実でした。

 はたして、今回の件は単なる過失だったのかどうか、三菱UFJニコス自体及び金融庁には徹底的な調査をしてもらい、必要な処分をしてもらいたいと思います。

                                     司法書士  馬ちゃん