2007-12-31

派遣労働者が過去最高に~321万人~

 厚生労働省が28日に発表した労働者派遣事業報告によりますと、2006年度派遣労働者数は前年度と比べて26.1%増の321万人に達したということです。

 派遣社員の人の平均賃金は1日(8時間)あたり1万571円で、前年度と比べて0.5%増と、こちらも増加したということです。
 
 前年度と比べて派遣労働者数が劇的に増加していることについて。

 これは、調査基準の変更などが影響しての数字なのか、実質的に増加したのか、疑いたくなるような増え方ですね。

 2006年度の数字なので、2007年度の数字が別の傾向を示すかもしれませんが、最近これだけ派遣労働に対するマイナスイメージ(働く人にとっての不利益 金銭的な問題、技術取得が困難な問題、社会にとっての不利益 安定した収入を得られない人の増加による社会保障に対する負担の増加)が強くなっているはずなのに、事実は派遣で働いている人が増え続けているとは正直驚きました。

 三井住友銀行のように派遣社員の正社員化を決定した会社もありますが、このようなことはまだほんの一部での動きということでしょうか。

 派遣社員の方の平均収入は1ヶ月働いて支給額で23万円、手取りで20万円というところでしょうか。

 20代の一人暮らしであれば、なんとか生活していける金額ですが、結婚して子供を産むことを考えると賞与がない分厳しいでしょうね。

 やはり、正社員と同程度の仕事をしていながら、同程度の受益を受けられない「派遣」という働き方は、限定的に活用するべきものだと思います。企業も、それから働く方も。

 働く方が「派遣を選ばざるをえない」状況を、政府が立法措置も含めた対策に早期に乗り出すことを期待します。
                                  司法書士 馬ちゃん

2007-12-29

今年1年を振り返って

 今年1年の業務を振り返って、債務整理の分野では、破産や再生の割合が減少し、任意整理での解決が可能な案件が多くなったように思います。

 この事実をどうのように解釈すればいいのか。

 おそらく、収入が増えた方もあり、消費者保護の流れで利息が下がったこともあり、はたまた、パチンコのギャンブル性の低下で支出が減ったこともあり、という感じではないかと思います。

 ただ、原油高の影響で物価が上がりっぱなしになっており、浪費をしていらっしゃらない方が生活に困られる状況も多くなることも想定されます。

 来年はアメリカ大統領も変わります。地球温暖化問題も含めて、未来への道筋が示される1年になってくれればと思います。

                                       司法書士 馬ちゃん

2007-12-26

消費者金融事業縮小の弊害

 最近ご相談された方がおっしゃっていたことがあります。

 この方は東海地方で展開していた消費者金融で借り入れをされ、がんばって返済されていました。

 ところが、最近の消費者金融業界への逆風のためにこの会社が無人契約機を含めた支店を次々を廃止したのです。

 その結果、この方のお住まいから半径20km以内に返済できる窓口が無くなってしまいました。この件についての会社からの説明は何もなかったようです。

 納得がいかず、会社に問い合わせたところ、「口座に振り込んでください」とのこと。

 返済しないと延滞状態になってしまう恐怖から、振込み手数料自己負担で最寄の銀行から会社の口座に入金をしていましたが、一回の入金で300円程度の手数料がかかるため、業者の対応に大変ご立腹されていました。

 なかには支店の閉鎖により返済の方法がわからなくなり、困っていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。

 このような状況で返済が遅れた場合に、延滞扱いとなり遅延損害金を請求されるとしたら、確かに承服できる話ではないように思います。

                              司法書士 馬ちゃん
 

2007-12-25

サンタからのプレゼント!?

過去にクレディアとお取引のあった方は至急お電話を!

あなたの払いすぎた利息が戻ってくるかもしれません。

当事務所では全力でサポート致します。


http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20071222-OYT8T00153.htm
                            K

2007-12-21

生活保護引き下げ先送り

 良かったです。

 生活保護費の引き下げが先送りになりました。

 厚生労働省は「制度設計を考える時間がなかった」ことを先送りの理由としていますが、世論の反発や与党内にも反対論があったことがこの結果につながったのでしょう。

 今年の冬は去年や一昨年よりも寒いような気がします。

 生活保護受給者が寒い冬を燃料費節約のために暖房なしで我慢するなんてことは、まさしく憲法25条の「健康で文化的な生活」から外れるもので、あってはならないと思いますが、いかがでしょうか?

                               司法書士 馬ちゃん

 

 

 

2007-12-18

詐欺にご注意を!!

今日は甘い夢を見て騙された方からのご相談が相次ぎました。

内容は、「パチンコやパチスロの○○の機種の攻略法教えます 」だとか、
「競馬の勝ち馬情報教えます」だとかと言う類のものです。

この情報を元にしてギャンブルをしても、当然当たるはずも無く、このような業者に共通するのが、「全然ダメだった」と業者に文句を言うと、更にお金を出せば良い情報を教えると言い、
追加金を徴収することです。
中には、審査の甘いサラ金を紹介する業者も存在するようです。

振り込め詐欺みたいなもんですよね(汗)

最終的に、文句を言っても理由を付けて対応しなくなり、こちらが諦めるまで逃げ通す…
気が付くとこちらに残るのは借金のみ…

誰でもパチンコで勝ちたい、楽してお金を手に入れたという願望はあるでしょう。
しかし確実に勝てるギャンブルなんてない!

そんな事が通ればパチンコ屋やJRAは倒産ですよ。

ギャンブルは胴元が勝つに決まっているんです。

くれぐれも、甘い汁にはお気を付けください。


                                          K

2007-12-17

武富士がグレーゾーン金利撤廃~来年1月25日から~

 本日、武富士が来年1月25日から新規顧客への貸出利率を従来の27.375%から18%に引き下げることを発表しました。
 
 これで大手4社(アコム・プロミス・アイフル・武富士)が揃って来年以後、グレーゾーン金利を撤廃することになります。

 ただ、今回の武富士の利下げは新規の貸出に限定したものであり、現時点で借り入れをしている方の利率は25%以上の利率が維持されるケースもあるでしょう。 もちろん改正貸金業法施行までの間までですが。

                             司法書士 馬ちゃん

2007-12-15

多重債務無料相談会のお知らせ

 急な話ですが、明日(12月16日)、愛知県下の4会場で多重債務無料相談会が催されます。
 私も微力ながら、相談員として参加させていただきます。
 もちろん相談料は無料ですので、多重債務でお困りの方はお気軽にお越しください。

 概要

 平成19年12月16日(日)
 午前10時~午後3時まで

 (会場)
 名古屋   自治センター     (TEL 052-962-5100)
 一 宮   ルボ・テンサンビル  (TEL 0586-71-5900)
 岡 崎   西三河総合庁舎    (TEL 0564-27-0800)
 豊 橋   東三河総合庁舎    (TEL 0532-52-7337)


                        司法書士 馬ちゃん

2007-12-14

クレディアへの債権届提出について

 平成19年9月21日開始の株式会社クレディアの民事再生手続きが現在進行中ですが、不当利得返還請求権(過払い金返還請求権)を有する一般の方がクレディアに対して返還を要求するには、民事再生手続きにおいて、東京地方裁判所に債権届出書を提出しなければなりません。

 債権届出書の提出期間は平成19年11月26日と定められており、現時点で期間は満了しています。

 しかし、今現在、クレディアに対して返還請求することを考えていらっしゃる方々、ご心配いりません。

 民事再生法95条によって、債権者の責任のない事由によって債権届出ができなかった場合には、その事由が消滅したときから1ヶ月以内であれば、届出をすることができます。

 一般の方々は、クレデイアに対して過払い金返還請求権を有しているという認識がない場合が多いと思いますが、この原因はクレディアの利息制限法超過の利率設定にあるため、民事再生法95条の適用があり、過払い金返還請求権を有していると認識した時点(具体的にはクレディアから取引履歴書の開示があった時点)から1ヶ月以内であれば届出ができることになります。

 ただ、民事再生手続きが終了してからではアウトですので、もし検討されている方は、急がれた方がよろしいかもしれません。

                                 司法書士 馬ちゃん

やみ金でまた被害者

また闇金の督促の被害者が出てしまいました。闇金は法律上では事実上の脅威(生活を実際におびやかす)でかつ、相手の特定が難しいところが、ほんと怖いです。たとえば、私がお金を闇金から借りているとします。その借りる際に、わたくしの親の電話番号、住所、勤務先等の情報を相手に教えたとします。そうすると、闇金は私の返済が滞ると、まず親に電話します。親が払わないと親の勤務先に電話します。何度も何度もです。電話回線が2-3回線の事務所ならお客様からの電話がつながらないくらいにかけてきます。それでも支払わないと、親の住所の近所の方の電話番号を調べそこに電話します。そんなことをされたら親は耐えられません。近所への申し訳なさ等からです。お金がなんとか集まる人は支払って解決します。金利がいわゆる「といち」(10日間で1割)以上の金利をとります。ちょっと支払わなければ元本5-10万円のものが莫大な金額になってしまうのです。本当に怖いです。
相手が特定できないことや、事件が多いことからなかなか警察も有効な手立てがうてないのが実情です。今回のケースでも被害者の方は警察に相談されて、警察からその闇金に電話で督促をやめるような指導はいっていたようですが、無駄だったようです。一罰100戒です。闇金は割にあわないと思わせねば今回のような被害がまた出てしまいます。法的、行政的な整備をなんとかしたいです。

Yomiuriドットコム
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071213i303.htm


2007-12-12

振り込め詐欺対策法案成立

直接債務整理とは関係ありませんが、振り込め詐欺対策法案が成立しました。
金融機関が、振り込め詐欺に利用されていると思われる口座を発見(警察等の連絡で)した場合は直ちに、当該口座を凍結し、その旨をインターネットで公告し、心当たりのある被害者は配当を求めることができるというものです。
振り込め詐欺により支払ったことにより、家計が苦しくなったことがきっかけとなり、消費者金融から借入することになり、多重債務に陥ることもあるので、このような対策がなされることにより、振り込め詐欺自体がなくなればいいですね。


朝日ドッとコムの記事
http://www.asahi.com/life/update/1211/TKY200712110351.html

2007-12-10

どっちに転ぶのか・・・?!

サブプライム住宅ローン問題は、アメリカ国内だけでなく、世界経済全体に影響を及ぼしているようですね。
最近、ブッシュ大統領が、救済策をだしていましたが世界経済における影響を考えるとこれはいいことなのでしょうか?
ただ単に、アメリカ国民の救済策でしかないなら、自分の人気を維持するためにしか思えないんですけど…

                                                       K

2007-12-08

生命保険金不払い964億円(131万件)~最終調査結果~

 7日、一連の生命保険金の不払いに関する最終調査結果が各社から出そろいました。

 生命保険会社38社で131万件、総額964億円の不払いとなりました。

 不払いの原因は、主契約に付加された特約について保険金の支払い基準を満たしているのに、加入者からの保険金支払いの請求がないことなどを理由に保険金を支払っていなかったことにあるということです。要するに保険内容が複雑過ぎて、加入者はもとより販売している保険会社側もその管理が完全になされていなかったということでしょう。

 964億円ということは日本の人口を単純に1億人と仮定した場合、1人につき964円の不払いとなります。

 市民から、「保険料」として多額のお金を集めておきながら、いざ保険金を払う場面になったら自分たちの不手際であるはずの制度上の問題を理由にして市民に還元をしないという今回の問題は、保険内容が加入する人たちのためを考えて作られているのか(売る側の論理で作られていないか)という点も含めて、保険会社各社の加入者への姿勢が問われているように思います。

                               司法書士 馬ちゃん

2007-12-07

三井住友銀行が派遣社員を正社員に~2000人~

 三井住友銀行が6日、派遣社員2000人を正社員として雇用すると発表しました。
 
 これは、一般職の廃止など会社内の改革に基づくものですが、不良債権の処理に目途がつき、抑えていた人件費を抑制するよりも人件費を増やしてでも良い人材の確保を図った方が、長期的な視点に立てば会社の利益に資すると判断したのでしょう。
 
 一から育てる必要がある新卒よりも、現場で実証済みの派遣社員のスキルの方に価値があると判断したのでしょうか?

 一概に「派遣社員」として扱うことはできないかもしれませんが、派遣社員の方々にとっては、希望の持てるニュースなような気がします。


                               司法書士 馬ちゃん

クオークローンの商号がタンポートに~商号変更~

 株式会社クオークローンの会社名(商号)が12月1日から株式会社タンポートに変更になりました。
無担保事業ローンの縮小に伴う変更とのことです。
 過去に債務整理をされた方でクオークローンに弁済をされている方は振込みをする時にいつもと違う会社名がATMの画面に表示されて少し戸惑うかもしれませんね。

http://tamport.co.jp/ 
                               司法書士 馬ちゃん 

                            

2007-12-05

多重債務者が大幅に減少~金融庁発表~

 金融庁が4日、10月末での消費者金融からの借り入れにより多重債務(5社以上から借り入れ)に陥っている人が139万人(2月末時点から40万人減少)だったと発表しました。

 貸金業法の改正に伴い、大手消費者金融を中心に利率を下げる動きが顕著になってきたことが要因のひとつに考えられます。

 ただ、今回の数字にはクレジット会社からの借り入れが含まれていないこともあり、多重債務者は減少傾向にあるものの、この流れが強まるのか、弱まるのかは景気の動向などからも影響を受けることもあり、不透明な部分もあります。

   http://www.fsa.go.jp/

                              司法書士 馬ちゃん

全国一斉多重債務者相談ウィーク

12月10日から12月16日に政府の多重債務者対策本部、日弁連、日本司法書士会連合会主催にて全国にて相談を行う予定です。詳細は下記をご覧ください。

弊事務所は、いつでも初回相談無料ですので、お気軽にご相談ください。


http://www.fsa.go.jp/policy/kashikin/week.html

2007-12-03

生活保護基準見直しへ

 どうやら生活保護費の引き下げが行われるようです。

 その根拠となったのが「最低所得世帯の消費実態と生活保護世帯の生活費を比べたところ前者の方が後者より少なかった」というものです。要するに、「生活保護をもらった方が収入が多くなるということは勤労意欲を減退させる」との論理でしょうが、僕はこの考えには賛成しかねます。
 
 そもそも生活保護を受けることができる基準を満たしている人々のうち生活保護費を受給しているのは、20%前後と言われています。

 本来であれば、生活保護費受給の基準額と実収入の差額を国が援助するなど、日本の全世帯が最低でも生活保護費受給基準の収入が確保されるように施策すべきで、その制度が整っていないがために逆転現象が起きているにもかかわらず、それを根拠に生活保護費を削減しようとするのは、いかがなもんでしょうか?

 石油価格の高騰を背景に物価が上昇している昨今、生活保護を受給されている方々は、さらに厳しい生活状況に追いまれることが予想され、心配です。

                             司法書士 馬ちゃん

2007-12-01

三菱UFJニコスが過払い利息の返還漏れを発表

 クレジットカード業界NO1の三菱UFJニコスが11月30日、カードローンの過払い利息の返還漏れの可能性があると発表しました。

 今まで廃棄したと主張していた過去の取引履歴の一部が存在することが判明したためです。
 
 当事務所でも三菱UFJニコスに関する多数の案件を扱ってきましたが、過払い金が発生した場合の三菱UFJニコス交渉での決まり文句は「1995年7月以前の取引に関するデータは廃棄してしまって存在しない。」でした。

 もちろん当事務所では、取引履歴の完全な開示がない場合でも依頼者に不利益が及ばないよう、推定される過払い金額の返還を強く三菱UFJニコスに対して主張し、ほぼこちらの主張通りの返金をさせていましたが、手続上支障があることは事実でした。

 はたして、今回の件は単なる過失だったのかどうか、三菱UFJニコス自体及び金融庁には徹底的な調査をしてもらい、必要な処分をしてもらいたいと思います。

                                     司法書士  馬ちゃん

2007-11-30

クレジット取引の規制が強化される方向です。

割賦販売法改正の概要がまとまりました。
強引な訪問販売等と提携しているクレジット会社も責任を取らなければならなくなるようです。
もっと早くしてほしかったですね。着物や絵画の販売等で問題になっておりました。


朝日ドットコムの記事
http://www.asahi.com/business/topics/TKY200711300022.html

2007-11-27

クレディアの債権届

業界を激震させた、クレディアの再生債権届の期限が本日まででした。


クレディアHP
http://www.credia.co.jp/

2007-11-20

司法書士 馬ちゃんの 実況中継「破産手続きの流れ」6

07/07/07
 こんにちは、お久しぶりです。
 本日は、委任契約の締結の状況を実況中継します。
 Aさんが、債務整理手続きの制度を理解され、疑問点も解消された状態で、当事務所に委任していただくか、再度持ち帰って検討していただくかをお聞きします。基本的には、来所された段階で業者への支払いを延滞されていて時間の猶予がないということもあると思いますが、10人中9人はその場で委任契約を締結させていただいています。
 委任契約書を2通作成し、2通に署名・捺印をしていただきます。このときに私が常に申し上げることは、「契約書の内容をしっかりと確認の上、ご不明な点・疑問点があれば、指摘していただいて、納得された上でご署名・ご捺印をお願いします。」ということです。お互いの認識が違ったが故に、後々トラブルになることは悲しいことですので、それを避ける意味でもしっかりと内容を確認していただいています。また委任契約書を2通作る(1通が委任者であるAさんの控え、もう1通が当事務所の控えになります)ことによって、例えば1通作成し、お客様にはコピーだけを渡す場合よりも、委任者・受任者の立場の平等性が明確になり、よいのではないかと思います。
 また重要事項説明書(手続きに関する注意事項・デメリットの説明を記載したもの)を提示し内容を説明させていただくことにより、今まで口頭で説明をしていたことが文字で認識できますので、手続きのポイントを再確認していただくことができます。重要事項説明書も内容を確認していただき、署名。捺印をしていただいています。
 委任契約書への署名・捺印が完了すれば委任契約が成立しますので、報酬の第1回支払い分として1万円程度(お客様の経済的事情によって金額は変わります)を委任契約成立時にお預かりしています。
その後、消費者金融のカードやクレジットカードをお預かりして、Aさんの目の前でカードにはさみを入れます。こうすることによってカードが使用不能になり、安心してカードを預けていただくことができます。
 最後に、疑問点・不安点が残っていないかを確認させていただいて、問題がなければ受任時の面談は完了しますので、Aさんには、スッキリとした気分でお帰りいただきます。
本日はここまで、次回はAさんが帰られた後の当事務所の手続きを実況中継します。
それでは。

司法書士 馬ちゃんの 実況中継「破産手続きの流れ」5

07/06/15
 こんにちは、中日ドラゴンズが楽天イーグルスに1敗1分と不甲斐ない戦いぶりで、少しテンションが下がり気味の馬ちゃんです。
 早速ですが、前回の続きを・・・。
 前回までのように、主にお客様の心配な点を中心に破産手続きのデメリットについて説明をすると共に、破産手続きの説明をします。
 破産手続きの原則として、「債務者が債務(借金)を返済できない場合に、本人が所持している財産を裁判所に明らかにして、売却できそうなものがあれば裁判所が売却をしその売却代金を各債権者に与えてそれでも返済できなかった債務は裁判所の力で法的に返済の義務を消滅させる」ものです。ですから本人名義の不動産があればほぼ確実に、車についても原則20万円以上の価値があればそれを手放す覚悟が必要です。逆に日常使用している家財道具については、一般的なものであれば手元に置いておくことが可能です。
 以上の点について、本人がどのような財産をお持ちなのか、お持ちの場合にその財産処分することになっても問題はないのか、という点を確認させていただきます。もし住宅ローンが残っていてマイホームを手放すことが嫌であれば、個人再生手続きの「住宅資金貸付債権に関する特則」制度を利用すれば、住宅ローン以外の債務を原則5分の1に減額することができる可能性があります。
 本日は、若干短めですが、このへんで。
 それでは。

司法書士 馬ちゃんの 実況中継「破産手続きの流れ」4

07/06/09
 こんにちは、土曜日の今日もお客様からの相談が3件入り、朝から出勤しています。でも、昨日は中日ドラゴンズがサヨナラ勝ちしたしたので、気分は上々です。
 さて、本日はAさんからの質問の「官報とはどのようなものですか」に答えつつ、自己破産手続きを含めた債務整理手続きにおけるプライバシー・個人情報について説明します。
 まず、官報についてですが、これは政府の刊行物で、成立した法律の紹介や企業が株主や債権者に広く情報を公開する場合の手段として使われています。自己破産手続きをした場合には、「破産開始決定」と「免責決定」が出たときに官報に住所と氏名が掲載されます。また民事再生の場合にも「再生手続開始決定」と「再生計画認可決定」が出たときに同じく住所と氏名が掲載されます。
 このように形式上は、官報という誰もが閲覧可能な刊行物に住所・名前が掲載されますので、自己破産手続きもしくは民事再生手続きを行っていることは、第三者も認識可能な状態となります。しかし実質は、官報というものの性格を考えたとき、一般の方が習慣的に閲覧している可能性は極めて低く、官報に個人情報が掲載されたことにより、お住まいのご近所の方や職場の同僚にそのことが「バレる」可能性は相当程度低いものと考えられます。このことは、この文章を読んでいただいている方が生まれてから「官報」というものを読まれたことがあるかどうかということを思い出していただければ、ご理解いただけると思います。
 もうひとつの媒体として、各役場(市なら市役所・区なら区役所)に設置されている「破産者名簿」にも文字通り自己破産手続きの進行中(具体的には、破産開始決定から免責決定までの期間。3ヶ月程度。)に住所・氏名が名簿に登載されます。しかし、こちらもご心配には及びません。一般の方は閲覧できませんし、職員には守秘義務がありますので、軽々と、職務上知りえた個人情報を外部に漏らすことはないでしょう。
 また、市役所などの役場で取得できる「身分証明書」にも破産者名簿に登載されている期間、「破産者」の記載がされることになります。
 最後に、これは任意整理を行う場合でも該当しますが、信用情報機関の依頼者の方の情報は、司法書士に依頼をした段階で、原則、事故情報に書き換えがされますので経済的信用は低下することになります。
 ご相談されるお客様の中には、手続きをしていることが第三者に知られることがないか心配される方も多くいらっしゃいます。全く100%知られてしまう可能性がないわけではないですが、ほぼ大丈夫と断言してもいいと思います。現に、手続きをしている最中もしくは手続き終了後に、ご依頼いただいたお客様から「○○に知られてしまいました。」というお話をいただいたことはありません。
 以上、債務整理手続きにおけるプライバシー・個人情報に関係する話をさせていただきました。
 今日は中日ドラゴンズの調子はどうかな?
 調子の上がらない西武ライオンズが相手なので、ぜひとも連勝してもらいたいです。
 それでは。

司法書士 馬ちゃんの 実況中継「破産手続きの流れ」3

07/06/04
 こんにちは、今日もいい天気でした。いい天気というか暑かったです。汗ダラダラ状態で裁判所から帰ってきました。
 本日はAさんからの質問に回答しましょう。「ブラックリスト」についてですが、これは、銀行やクレジット会社、消費者金融などがそれぞれ顧客の経済的な信用情報(例えば、支払いが遅れているだとか、法律家が介入しているだとかいうことです)をデータで管理しておりまして、その情報がリスト化されたものをいわゆるブラックリストと呼ぶようになったのではないかと思います。ですから、現在では原則として情報はデータで管理されていて、特に紙によるリストがあるわけではありません(データを印刷すれば紙になってしまいますが)。
 「ブラックリストに載る」とどうなるか、ということが相談にいらっしゃる方の一番の関心事かと思いますが、具体的には、以下の3つのことがある一定期間、原則することができなくなります。
 ①お金を借りること(銀行、クレジット会社、消費者金融を問いません)
 ②ローンを組むこと(自動車ローンや住宅ローンを含みます)
 ③新しいクレジットカードを発行してもらうこと(過去に取引のない会社も含みます)

以上について、①任意整理の場合には5~7年②自己破産や民事再生の場合には7~10年の間難しくなることをご覚悟いただく必要があります(期間については諸説あり、法律で確定的にきまっているわけではありません)。
 私がこう申し上げると、困った顔をされる方も多くいらっしゃいます。そのような場合には、「このような考え方もありますが」ということでお話をさせていただきます。
 「今までは借金の返済に充てる金額が多くて貯金ができない状態だったと思います。しかし法的な手続きを採ることにより、今まで月々15万円返済していたものが、5万円の返済に減れば少なくとも月々5万円くらいの貯金をすることができるようになると思います。これを1年間続ければ60万円、5年間で300万円が貯金できることになり、車であればよほどの高級車を希望しない限り現金一括で購入することができます。そうすればローンを組む必要なんて全くありませんよね。」
この話で半分くらいの方が「なるほど」とうなずいていただけます。
 ただ、どうしてもローンが組めなくなることに抵抗がある方もいらっしゃるようです。残念ながら借金のある方が法的な手続きを行うと、現時点の業界の取り扱いではブラックリストに載ることはほぼ確実ですので、「どうしてもローンが組めなくなるのはいやだ」という人は、法的手続きを採ることは難しいと思います。ただ、完済した後の過払い利息の返還請求ではブラックリストに載らない可能性の方が高いのではないかと思われます。

本日ははここまでにさせていただきます。
それでは。

司法書士 馬ちゃんの 実況中継「破産手続きの流れ」2

07/05/31
 こんにちは、今日はよく晴れていて、いい気持ちです。こんな日は事務所を抜けて公園にでも行きたいなぁ~。
 というのは置いといて、「破産手続きの流れ」の2回目です。前回は電話相談の実況中継をしましたので、本日は事務所での相談の様子を実況中継します。
 電話で概略的な事情を聞かせていただいて、おおまかな状況は把握できました。相談者はAさん。パートで働いている奥さんと幼稚園に通っている男の子1人の3人暮らしです。Aさんが事務所にいらっしゃいました。初めてお会いしましたので、自己紹介とともに名刺をお渡しします。最初にプライバシーの厳守を申し上げた上で、具体的な話に入ります。債権者や債務総額のこと、現在の収入や家計の支出の状態などお電話で聞けなかったところまで、詳しくお聞きしていきます。
 そして、現状の把握がほぼできた段階で、今度は私の方から債務整理の手続きについて説明を差し上げます。各手続きのメリット・デメリットや、どういう方を対象にしている手続きかということまで話をします。その後、私はいつも「何かご不明な点はございませんか?」とお聞きするようにしています。こう質問することによって、相談者の方が、どこに関心を持ったり不安を感じているのかがわかるからです。Aさんから、「ブラックリストについて、もう少し教えてください。」「官報ってどんなものですか?」と質問をいただきました。私はご質問にひとつひとつ回答をしていきます。私の基本的な考え方として、司法書士もサービス業のひとつですので、相談者の方=お客様が満足されることが非常に重要です。ですから常に相談者の方=お客様が何に関心があって、何を望んでいるのか考えるようにして、応対させていただいています。
手続きの説明と、Aさんの質問に対する回答は次回させていただきます。
 今日はここまでです。
 それでは。

司法書士 馬ちゃんの 実況中継「破産手続きの流れ」1

07/05/23
 こんにちは、今日から10回に分けて「自己破産手続き」の流れを実況中継します。これを呼んで頂き、自己破産へのストレス・誤解が解消されれば、と思います。なお、記載内容は名古屋地方裁判所での手続きですので、管轄の裁判所によって手続き内容が異なる場合もあります。その点ご了解をおねがいしますね。
 1本の電話が事務所にかかってきました。「自己破産について、お聞きしたいことがあるんですが。」40代くらいの男性のようです。まずは、「差し支えない範囲でお話くだされば結構ですが、具体的なお話をお聞かせいただければ、こちらもより適切なアドバイスを差し上げることができますので、よろしくお願いします。また、お聞きしたお話を第三者に漏らすことは決してありませんので、ご心配なく。」と、守秘義務の説明をします。その上で、「今現在、いくつの業者からトータルでおいくら借入があるのでしょうか?」とお聞きします。ほとんどの方は、お名前を名乗った上で、業者名や借入額をお話ししてくれます。
その後は、借金の原因、借入の開始時期、保証人の有無、担保の有無、収入の状況など、法律上ポイントになりそうな点について、質問をします。この段階で、今までの経験からある程度の方向性(債務整理をする必要があるのか。するのであればどの手続き(任意整理・自己破産・民事再生・特定調停)が適切なのか)の判断ができますので、私の見解としてご説明します(ただ、あくまでも簡単な事情聴取に基づくものなので、最終的な判断をする段階ではありません)。
 お客様からの質問事項にも回答させていただいて、「ぜひ、名古屋リーガルオフィスで!」または「一度、会って相談したい」ということになれば、無料相談のご予約を入れていただきます。平日は夜9時まで、土曜日も相談可能です。事務所のご案内をさせていただいたあと、電話を切らせていただきます。
 後日、ご予約を入れていただいた日に、参考資料(契約書や残高のわかる明細など。なくても問題ありません。)を持参いただき、それをもとに、細かな点についてもご相談に乗らせていただくという流れになります。
 本日は、ここまでです。次回は「事務所での無料相談」について実況中継します。
 それでは、また。

司法書士 馬ちゃんの「とりとめもない話」

07/05/10
 本日、消費者金融のアコムが貸付利息の上限金利を年18%に引き下げると発表しました。引き下げがいつから行われるかは報道にはありませんでしたが、多重債務で苦しんでいらっしゃる方には、朗報と言えるでしょう。今後、大手他社が追随するのか、注目されるところです。
 昨日の「とりとめもない話」で書いたとおり、吉野家が今日から丼・定食の50円割引を1週間やっています。私は風雨の中、自転車で食べに行きました。ほんと、吉野家って庶民の味方ですよね。
          新司法書士 馬ちゃん

司法書士 馬ちゃんの「とりとめもない話」

07/05/09
 本日、かねてから法廷で争っていた消費者金融との不当利得返還請求事件が解決しました。この案件は、消費者金融会社A社の過払い金返還請求に対する対応があまりにもひどかったため、依頼者の方と相談の上、豊橋簡易裁判所に提訴したものでした。口頭弁論期日を2回経て、判決に至りました。第2回口頭弁論では、私が裁判所に提出した準備書面により、被告であるA社に反論できる論点は全くない状態になっており、担当裁判官からも「被告の答弁書の論点については、原告提出の準備書面に記載のとおり、書証による証明がなされていないし、主張も失当と考えますが。」という「ありがたいお言葉」もいただいていました。当日はA社の社員の人が出廷していましたが、裁判官に対して、恐縮しきりといった感じで、敵ながら「大変だな~。」と思ったほどでした。閉廷後、社員の人と少し話しましたが、「先生のおっしゃっていることはよくわかるんですが・・・。先生が請求されている金額を支払う社内決済がおりないんです。」とのことでした。「じゃあ行くところまで行くしかないですね。」ということになり、勝訴判決をいただくことになりました。その後、控訴期間中にA社の本社管理部からTELがあり、「敗訴判決が出ましたので、早急に支払いの方をさせていただきます。」とのことでした。私は、控訴されるとばかり思っていて二審の準備もしていましたので、「あれ?」という感じで、なにか得をしたような、何か物足りないような変な気持ちでした。そして、本日和解内容もまとまり、晴れて一件落着しました。依頼者の方の希望金額を返還してもらえることになり、依頼者の方に満足していただけそうで、ほっとひと安心しているところです。
 話は変わりますが、明日、5月10日から(いつまでかは記憶にありませんが)、キャンペーンで私の愛してやまない「吉野家」の牛丼が50円引きになります。BSEが気になる方には、アメリカ産牛肉を使用していない定食も色々ありますので、もしよろしければ一度足を運んでいただくのも良いかと思います。
 それでは、また。
            司法書士 馬ちゃん

司法書士 馬ちゃんの「とりとめもない話」

07/05/02
今日は、お昼から名古屋法務局一宮支局へ会社設立の書類の受け取りにいって来ました。JR一宮駅から15分ほど歩きましたが、とても暖かく(ちょっと暑い?)、運動不足解消の散歩にはもってこいの陽気でした。法務局には15分くらいの滞在でしたが、作業服の建設会社の若手社員の方や、みるからに稼いでいらっしゃるような超高級スーツに身を包んだ不動産ブローカー風の方ありと、人間観察で待ち時間をつぶしていました。仕事が終わったら、心も軽くなり、名古屋への帰りの電車では、うとうとと居眠りを・・・。
たまの外回りは遠足気分でいいもんですね。               司法書士 馬ちゃん

司法書士 馬ちゃんの「とりとめもない話」

07/05/02
今日は、お昼から名古屋法務局一宮支局へ会社設立の書類の受け取りにいって来ました。JR一宮駅から15分ほど歩きましたが、とても暖かく(ちょっと暑い?)、運動不足解消の散歩にはもってこいの陽気でした。法務局には15分くらいの滞在でしたが、作業服の建設会社の若手社員の方や、みるからに稼いでいらっしゃるような超高級スーツに身を包んだ不動産ブローカー風の方ありと、人間観察で待ち時間をつぶしていました。仕事が終わったら、心も軽くなり、名古屋への帰りの電車では、うとうとと居眠りを・・・。
たまの外回りは遠足気分でいいもんですね。
                                    司法書士 馬ちゃん