高齢者がお金に困ったときに利用されているのが、「年金担保」です。
年金を担保に入れさせて、返済額を借主から入金してもらうのではなく、入金された年金から直接差し引くことによって、返済の確実化を図っています。また。仮に借主が自己破産の申立てをし、免責が認められたとしても、年金担保により借り入れた借金は免除になりません。
以上のような理由から、貸主はほぼ確実に貸付金を回収することができます。
現在、年金を担保にして貸付を行うことができるのは、独立行政法人の福祉医療機構だけです。
生活費の意味合いが強い年金を担保にしてお金を借りることは、その後の生活費に不足が生じ、生活が行き詰る可能性があるため、一般の金融業者には許可していません。
現在は使途を問わずに貸付けを行っており、なかには遊興費に充てるために借り入れをして、その後生活が困難になり、生活保護の申請をするという借主が増加したことから、使途を生活費などに限定したり、審査を厳しくし、社会保障費の増加につながらないように手続きを改めるようです。
私としては、年金担保の存在意義自体がないように思いますが、いかがでしょうか?
司法書士 馬ちゃん
2008-02-29
年金担保の規制強化へ