07/06/04
こんにちは、今日もいい天気でした。いい天気というか暑かったです。汗ダラダラ状態で裁判所から帰ってきました。
本日はAさんからの質問に回答しましょう。「ブラックリスト」についてですが、これは、銀行やクレジット会社、消費者金融などがそれぞれ顧客の経済的な信用情報(例えば、支払いが遅れているだとか、法律家が介入しているだとかいうことです)をデータで管理しておりまして、その情報がリスト化されたものをいわゆるブラックリストと呼ぶようになったのではないかと思います。ですから、現在では原則として情報はデータで管理されていて、特に紙によるリストがあるわけではありません(データを印刷すれば紙になってしまいますが)。
「ブラックリストに載る」とどうなるか、ということが相談にいらっしゃる方の一番の関心事かと思いますが、具体的には、以下の3つのことがある一定期間、原則することができなくなります。
①お金を借りること(銀行、クレジット会社、消費者金融を問いません)
②ローンを組むこと(自動車ローンや住宅ローンを含みます)
③新しいクレジットカードを発行してもらうこと(過去に取引のない会社も含みます)
以上について、①任意整理の場合には5~7年②自己破産や民事再生の場合には7~10年の間難しくなることをご覚悟いただく必要があります(期間については諸説あり、法律で確定的にきまっているわけではありません)。
私がこう申し上げると、困った顔をされる方も多くいらっしゃいます。そのような場合には、「このような考え方もありますが」ということでお話をさせていただきます。
「今までは借金の返済に充てる金額が多くて貯金ができない状態だったと思います。しかし法的な手続きを採ることにより、今まで月々15万円返済していたものが、5万円の返済に減れば少なくとも月々5万円くらいの貯金をすることができるようになると思います。これを1年間続ければ60万円、5年間で300万円が貯金できることになり、車であればよほどの高級車を希望しない限り現金一括で購入することができます。そうすればローンを組む必要なんて全くありませんよね。」
この話で半分くらいの方が「なるほど」とうなずいていただけます。
ただ、どうしてもローンが組めなくなることに抵抗がある方もいらっしゃるようです。残念ながら借金のある方が法的な手続きを行うと、現時点の業界の取り扱いではブラックリストに載ることはほぼ確実ですので、「どうしてもローンが組めなくなるのはいやだ」という人は、法的手続きを採ることは難しいと思います。ただ、完済した後の過払い利息の返還請求ではブラックリストに載らない可能性の方が高いのではないかと思われます。
本日ははここまでにさせていただきます。
それでは。
2007-11-20
司法書士 馬ちゃんの 実況中継「破産手続きの流れ」3