07/06/09
こんにちは、土曜日の今日もお客様からの相談が3件入り、朝から出勤しています。でも、昨日は中日ドラゴンズがサヨナラ勝ちしたしたので、気分は上々です。
さて、本日はAさんからの質問の「官報とはどのようなものですか」に答えつつ、自己破産手続きを含めた債務整理手続きにおけるプライバシー・個人情報について説明します。
まず、官報についてですが、これは政府の刊行物で、成立した法律の紹介や企業が株主や債権者に広く情報を公開する場合の手段として使われています。自己破産手続きをした場合には、「破産開始決定」と「免責決定」が出たときに官報に住所と氏名が掲載されます。また民事再生の場合にも「再生手続開始決定」と「再生計画認可決定」が出たときに同じく住所と氏名が掲載されます。
このように形式上は、官報という誰もが閲覧可能な刊行物に住所・名前が掲載されますので、自己破産手続きもしくは民事再生手続きを行っていることは、第三者も認識可能な状態となります。しかし実質は、官報というものの性格を考えたとき、一般の方が習慣的に閲覧している可能性は極めて低く、官報に個人情報が掲載されたことにより、お住まいのご近所の方や職場の同僚にそのことが「バレる」可能性は相当程度低いものと考えられます。このことは、この文章を読んでいただいている方が生まれてから「官報」というものを読まれたことがあるかどうかということを思い出していただければ、ご理解いただけると思います。
もうひとつの媒体として、各役場(市なら市役所・区なら区役所)に設置されている「破産者名簿」にも文字通り自己破産手続きの進行中(具体的には、破産開始決定から免責決定までの期間。3ヶ月程度。)に住所・氏名が名簿に登載されます。しかし、こちらもご心配には及びません。一般の方は閲覧できませんし、職員には守秘義務がありますので、軽々と、職務上知りえた個人情報を外部に漏らすことはないでしょう。
また、市役所などの役場で取得できる「身分証明書」にも破産者名簿に登載されている期間、「破産者」の記載がされることになります。
最後に、これは任意整理を行う場合でも該当しますが、信用情報機関の依頼者の方の情報は、司法書士に依頼をした段階で、原則、事故情報に書き換えがされますので経済的信用は低下することになります。
ご相談されるお客様の中には、手続きをしていることが第三者に知られることがないか心配される方も多くいらっしゃいます。全く100%知られてしまう可能性がないわけではないですが、ほぼ大丈夫と断言してもいいと思います。現に、手続きをしている最中もしくは手続き終了後に、ご依頼いただいたお客様から「○○に知られてしまいました。」というお話をいただいたことはありません。
以上、債務整理手続きにおけるプライバシー・個人情報に関係する話をさせていただきました。
今日は中日ドラゴンズの調子はどうかな?
調子の上がらない西武ライオンズが相手なので、ぜひとも連勝してもらいたいです。
それでは。
2007-11-20
司法書士 馬ちゃんの 実況中継「破産手続きの流れ」4