5日、オリックスとクレディセゾンが経営統合を検討していることが判明しました。
法人分野を得意とするオリックスとリテール(個人)分野を得意とするクレディセゾンの経営統合はお互いの弱点を補完できる関係にあり、統合の効果は大きいものと思われます。
私の2社に対するイメージを申し上げると、クレディセゾンは標準的なクレジット会社、オリックスは独特のにおいのする会社という感じでしょうか。
オリックスはかなり前からキャッシングの利率を利息制限法の制限利息内に設定していて、その点については良いのですが、反面、債務整理の際の対応は非常に厳しいものがあります。
司法書士が介入した場合は、他の会社であれば、貸金返還請求訴訟の提起を中止したり、既に提起済みの訴訟を取り下げたりと、債務整理手続きを尊重して裁判手続きを回避してくれるのですが、オリックスは司法書士の介入を認識してからも、訴訟提起を平気でしてきます。
訴訟提起は貸している側の権利ですから、「絶対に訴訟提起するな」とは言えませんが、他の会社が自粛してくれている中でのオリックスの行為はなかなかすごいものがあります。
最終的には訴訟を取り下げてもらうことはできるのですが、他の会社と一線を画した対応は社風がそこに表れているということなのかもしれません。
話がそれましたが、株式の時価総額では圧倒的にオリックスの方が高いので、オリックス主導での協議ということでしょう。
ただ、検討中という段階らしく、スムーズに話が進むかどうかは不透明な部分もあります。
司法書士 馬島 洋介
2008-08-05
オリックスとクレディセゾンが経営統合?